院長の一言... 「目標達成の方法は一つ?」
日本矯正歯科学会が先日、千葉幕張で開催され、おもしろい発表があリました。
三人の高名な先生に対して、矯正治療の代表的な一つである上顎前突、いわゆる出っ歯の同じ患者さんをどう治療するのか?という質問に答えていただくものでした。
その回答は同一ではなく、三人ともちがう治療方法を答えていました。それぞれの先生は臨床経験の豊富な矯正専門医なので、治療結果は同じになることは確かです。この講演を聞いて一つの目標を達成する道筋は決して唯一ではないのだ、ということを改めて考えさせられました。
ある目的や問題に対して達成・解決しなくてはいけない時、ついつい「合理的で、効果的な最良の方法は何だろう」と考え、迷いがちです。でも、その答えは決して一つとは限らない。名峰・富士山に登る時に御殿場や吉田口のように幾つかのルートがあると同じように、その解決策も幾つかある。そのどれを選択するかの理由は、今までの知識や経験など多くの混じり合った要素を背景に自分にとって最良な方法を決めているような気がします。
平成26年11月のある日