院長の一言... 「学会への相談事例について その1」
日本矯正歯科学会への質問で最も多いものが治療内容と治療費のことです。
四年前に寄せられた質問の一例をご紹介します。
実際に矯正治療を受けている成人の方からの質問で、治療が始まってから四年が経っているのになかなか終わらない。初めは二年くらいで終わると言われたのにまだ続いている。今の状態にも不満なので、歯科医院を変えたい.その場合の治療費はどうなるのかという質問でした。
患者さんを納得させることのできる回答は難しく、頭を悩ませた質問でした。
一番は現在の担当医との信頼関係を回復して、治療をスムーズに進めることです。しかし、それが難しいとなれば歯科医院を変える、いわゆる「転医(転院)」ということをせざるを得ません。
学会の「倫理規程」にはこの転医に関する項目があり、必要な手続きやその際に生じる治療費の精算(返金の目安)などを示しています。
この矯正治療での転医について規定を設けている歯科医師の団体はおそらく日本矯正歯科学会のほか幾つかしかないため、学会の会員でなければ正しく転医手続きが行われることは難しいのが現状と思います。
令和4年11月のある日