院長の一言... 「子供たちの歯並び」
矯正治療の現場から、凸凹(叢生)な歯並びを持つ子供達が右肩上がりに増えている気がします。治療を希望して受診する子供の約8割は凸凹の歯並びです。この傾向は矯正の患者さんだけではなく、小・中学校の歯科検診でも感じます。
2~3年前の3歳児健診であった実際の話です。3歳とはすべての乳歯が生えそろったばかりの頃です。受けた子供は6人と少なかったのですが、そのうち、正常な歯並びの子供は2人。前歯にすき間のまったく無い子が3人。すでに乳歯の前歯が凸凹になっている子が1人いました。永久歯の前歯は乳歯より大きいので、このままでいくと、確実に永久歯が凸凹になる割合は約7割という高い頻度が予想されます。
これは何が原因なのでしょうか?学問的には「永久歯が大きくなっている」や「アゴの骨が小さくなっている」などと言われています。しかしながら残念なことに、それらを明確に裏付けた調査や研究はほとんどないのが現状です。聞くところによりますと、そのためのフィールドワークが企画されているようです。原因が分からなければ予防もできません。調査結果が楽しみです。
平成30年2月のある日