院長の一言...「上顎前突、いわゆる「出っ歯」について」その3
矯正治療は大きく分けて二種類あります。一つは主に小学生の成長期から始める早期治療、もう一つはマルチブラケット装置などを使って治療する本格矯正治療です。今回は早期治療に深く関わる成長についてお話しします。
矯正治療で重要な成長とは一つは顔やアゴの骨の成長、もう一つは歯の形成や萌出についての成長です。一人一人の患者さんに関するこれらの成長段階を検査や診査によって随時把握し、段階ごとに適した矯正装置を選択し、必要な期間だけ使用するようにしてもらうことによって治療を進めています。成長には個人差があり、これら成長を正しく把握することは極めて重要な情報になります。
それぞれの患者さんの成長を知る指標に「年齢」があります。一般的に年齢といえば生まれてからの時間を表す○歳○か月といったもので、これを「暦年齢」と言います。医学的には暦年齢のほかに「骨年齢」や「歯の年齢」といったものが使われています。
骨の成長の段階を詳しく調べて、その成長段階に分けて年齢を決めているものを骨年齢といいます。対象となる骨は手の骨や頸椎などがあり、それらのレントゲン写真を使って年齢を決めています。
歯の年齢にもいろいろな測定方法があります。よく使われているもでは乳歯や永久歯の萌出状態を10段階に分けて表すものがあります。そのほかにレントゲン写真を使って歯の形成の度合に分けて成長段階を決める方法が幾つかあります。
矯正治療を行う場合には適切な時期に適切な治療が行えるよう、これらの成長状態を多角的に調べることが重要です。
年齢の測定方法は小児医学での治療や法医学での年齢推定などほかの分野でも使われているようです。
令和8年3月のある日
