2012年11月

ここ数日は雨の降る日が多く、一雨ごとに寒さも厳しくなっています。この寒さをさらに一段と強く感じさせる知人からの話を聞きました。

数十年前、念願の大学に入学したお祝いにいつも可愛がってくれていた祖母から腕時計をプレゼントされました。スイス製の高級時計です。大学生の時はもったいなく、まだそんな身分でもないと思って仕舞っておいたそうです。大学卒業後、社会人になってその時計を使い始め、現在まで30年ほど愛用していました。ところがある日、いつものように時間を合わせるためリューズを回すと、突然心棒ごと取れてきてしまいました。慌てて時計店で修理を頼みました。数日後、見積ができたとの連絡があり聞いてみると、色々な部品が錆びているためその交換修理が1５万円、さらに防水加工が悪くなっているのでさらに15万円かかるとのことでした。大切なプレゼントですが、数十年後の修理に30万円もかかるとは本人も祖母も予想してはいなかったと思います。高級品は買うにも、維持するのにもお金がかかるという覚悟が必要なようです。