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2024年9月30日

日本歯科専門医機構という社団法人があります。
専門医を取得するための条件の一つにこの機構が提供する共通研修の修得があります。
先日、その一つである「患者と医療者の情報共有」というタイトルの研修を受けました。講演はささえあい医療人権センターの理事長・山口育子先生で、「賢い患者」(岩波新書)の著者です。

患者からの相談でもっとも多いのが「ドクターへの不満」で次に「症状について」、「説明不足」、「治療方法」、「コミュニケーションの取り方」が続きます。
歯科の相談は全体の約5%で長時間を要する相談が多く、説明不足や治療費に関するものでは実際にトラブルに発展しているものが多いとのことでした。そのほか信頼できる歯科医探しや治療途中での転院問題もあるとのことです。

インフォームドコンセントの必要性や患者の自己決定権が重要であり、すべてを伝える時代になっている背景から「患者が決めること」と丸投げされることが多い。
しかし、実際には患者は先生の説明内容を十分に理解していないことも多いというのが現実です。
この状況を改善する方法としてインフォームドコンセントの成熟、すなわち先生からの十分な説明と患者の十分な理解を通じた患者・医療者間の情報の共有が重要になるとのことでした。
情報の共有のため、患者側としては自分が理解できていないことに敏感になり、うまく情報を引き出す工夫や思いを言語化する努力が必要になる。医療者側としては、患者の知りたいことやこちらが伝えたいことの情報の提供、伝え方を工夫し分かりやすくする、患者の理解の確認などをする努力が必要になってくるとのことでした。

日々の診療でついつい早口で説明してしまうことの多い自分にとっておおいに反省させられた研修でした。

令和6月9月のある日

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おびひろアート矯正歯科 院長 今井徹
おびひろアート矯正歯科
院長 今井徹

【所属学会】
日本歯科医師会
日本矯正歯科学会
アメリカ矯正歯科学会
日本臨床矯正歯科医会

【経歴】
1979年3月 北海道大学歯学部卒業
1983年3月 北海道大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
1983年4月 北海道大学歯学部助手
1985年3月 北海道大学歯学部附属病院講師
1990年7月 日本矯正歯科学会認定医
1991年5月 文部省在外研究員としてアメリカ留学
1991年11月 北海道大学歯学部講師
1992年9月 日本矯正歯科学会指導医
1993年4月 北海道大学助教授
2000年8月 おびひろアート矯正歯科を開業
2006年11月 日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)