院長の一言... 「矯正治療での四つの大切なポイント 4.保定(ほてい)」
今回は「矯正治療での四つの大切なポイント」の最後、保定について話します。
矯正治療は沢山の歯を矯正装置を使って動かし、歯を正しい位置に並べます。動かし終わったら装置を外します。しかし、外したままにしておくと、歯はゆっくりと元の位置に戻ろうとします。この現象を「後戻(あともど)り」といい、もっとも大きな原因は歯と周囲の組織の構造によるもので、必ず起こります。後戻りを防ぐのが保定です。
多くの患者様は、長い時間をかけて治した綺麗な歯並びをできるだけ長く保っておきたいと望みます。その希望を保証するのが保定の役目で、治療後の安定性を左右する重要な段階となります。そのため、歯を動かす治療を動的(・・)治療(・・)というのに対して、保定を静的(・・)治療(・・)ともいいます。後戻りは動的治療後1年以内に起こる早期の後戻りと、それ以降にゆっくりと起こる晩期の後戻りがあります。
これら後戻りを防ぐ装置をリテーナー(保定装置)といいます。リテーナーには取り外し可能なタイプと歯に接着させるタイプがあります。使用時間も経過によっていろいろありますので、担当の先生の指示をしっかり守ることがとても大切です。
平成29年8月のある日