院長の一言... 「歯に力を加えると、痛みが起きます」
矯正治療によっていろいろな違和感や不快感、痛みが生じます。これらは個人差や時間経過、お口の環境などによりその程度はさまざまなのですが、治療をする上では残念ながら避けられないものです。その一つに、歯を動かすために加える力(=矯正力)によって起きる痛みがあります。
痛みは神経を刺激することによって起きます。歯にはその内部にある歯髄という神経と、歯根の周りに分布する知覚神経の2種類があります。矯正力によって生じる痛みは歯根の周りにある神経を刺激することで起きます。その痛みはむし歯で歯髄を刺激して生じる強く鋭い痛みとは違い、物を噛んだ時に起きる鈍い痛みで、腫れたり血が出たりなどはしません。また、3~4日でおさまります。
この痛みの対応策についていろいろな研究が行われています。主な対応策としては、①痛む間は軟食にする、②鎮痛剤(アスピリン、イブプロフェンなど)、③チューインガムやシリコン製ウェハーをかむ、④低エネルギーレーザーの照射、⑤微弱振動を歯に加える、などが有効と報告されています。
平成28年9月のある日