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2019年1月28日

先日、ある機会に次の記事を目にしました。

「・・・矯正を終えて三年経った今でも動悸と倦怠感があり、日常生活に支障を来たしています。・・・リテーナーをハメると更に動悸と倦怠感が強まり、・・・特に上顎前歯の根本がムズムズします。」

矯正専門医が矯正治療したにもかかわらず、動悸などが起き、歯に違和感を感じる、とのこと。

これと同様に、歯やアゴの違和感の訴えがあり、診査をしても客観的な異常が見当たらない。
簡単な治療では改善せず、しまいには歯の神経を取ったり抜歯したにもかかわらず違和感が改善しない、ということがしばしばあります。
これらは「難症例」であり、今まで「不定愁訴」と呼んでいました。

最近の歯科医学の発展により、これらは咬合違和感症候群、phantom bite syndrome、Medically Unexplained Oral Symptoms(MUOS)などと命名されるようになりました。

これらの原因は歯やかみ合わせではなく、精神疾患や中枢・末梢神経系の情報伝達異常などが考えられ、一般の歯科治療ではかえって症状を悪化させることがあり、心理療法や薬物療法など心身医学的なアプローチが必要であると指摘されています。

平成31年1月のある日

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おびひろアート矯正歯科 院長 今井徹
おびひろアート矯正歯科
院長 今井徹

【所属学会】
日本歯科医師会
日本矯正歯科学会
アメリカ矯正歯科学会
日本臨床矯正歯科医会

【経歴】
1979年3月 北海道大学歯学部卒業
1983年3月 北海道大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
1983年4月 北海道大学歯学部助手
1985年3月 北海道大学歯学部附属病院講師
1990年7月 日本矯正歯科学会認定医
1991年5月 文部省在外研究員としてアメリカ留学
1991年11月 北海道大学歯学部講師
1992年9月 日本矯正歯科学会指導医
1993年4月 北海道大学助教授
2000年8月 おびひろアート矯正歯科を開業
2006年11月 日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)