院長の一言...「AI(人工知能)と矯正歯科」
ニュースや新聞などにAIについての記事を目にしない日が1日もないほど、世界的な関心がますます高くなっている時代です。AIの功罪がいろいろと議論されていますが、その開発の速度は増すばかりでユーザーも増加しています。手近にあるスマホを取って検索をすると、真っ先に出てくるのがAIによる回答です。この流れは当然ながら矯正歯科にも押し寄せてきています。
最近の研究論文にはAIがタイトルに含まれているものが増えています。主なものでは矯正治療に重要なレントゲン写真の分析で、自動的に計測点を抽出する精度を専門医と比較したり、顔の写真で治療予測を行ったりなど多岐に渡っています。
それらの論文の一つに矯正歯科の情報に関するAIと歯科関係者との比較を行った研究がありました。
矯正歯科についての40個の質問に対する5つのChatbot(2つのChatGPT、Copilot、Gemini、Sonnet)と歯学生、一般歯科医師、矯正専門医の3者からの回答を比較した研究です。
その結果、正解率の高い順から矯正専門医、ChatGPT、一般歯科医師、Copilot、Sonnet、歯学生、Geminiでした。矯正専門医がAIよりも高得点だったことには安心しましたが、歯科医師よりもChatbotの方が高いのもあることには驚かされました。
さらに、Chatbotの正解率は78~92%と80%前後に集中していたのに対して、一般歯科医師は32~90%、医学生は40~77%と幅がありました。ちなみに矯正専門医は85~100%でした。
今回の質問は専門性の高い内容で、通常の歯学教育では正解が難しいのですが、それにしてもAIによる正解率が高かったことには驚かされました。むしろ脅威ともいえます。
令和7年12月のある日
